日本頭蓋健診治療研究会とは

Japan Cranial Medical Examination and Treatment Society ("JCMETS")

日本頭蓋健診治療研究会("JCMETS")は「頭蓋健診と治療に関する会員相互ならびに内外の関連学術団体との研究連絡、知識の交換、 提携の場となることを通して頭蓋健診と治療の進歩普及に貢献するための事業を行い、学術文化の発展と頭蓋健診と治療の向上に資することで、国民の健康と福祉に寄与する」ことを活動目的に掲げ、医師、助産師、看護師、理学療法士等による任意団体です。

 

大会長のご紹介

第7回日本頭蓋健診治療研究会 大会長
朝貝 芳美 先生
信濃医療福祉センター理事長・名誉所長

大会長ご挨拶

従来、頭蓋変形に対する治療法はなく医療関係者の関心も低い状況でした。しかしヘルメット療法が導入され、頭蓋変形の美容的な治療だけが目標ではなく、変形変位した頭蓋骨底(椎体骨、前・中・後頭蓋骨)、外耳道、顎関節部位の改善が、結果的に頭蓋骨の対象率の改善にもつながるようになりました。
頭蓋顔面変形を治療し、耳介の位置異常や咬み合わせの異常などを矯正する意義は大きく、今回のテーマは頭蓋顔面変形の病的意義と早期予防といたしました。

第7回学術集会もコロナ禍でのハイブリッド開催となりましたが、藍原先生には頭蓋変形外来での実践的診察方法、頭のかたち測定アプリケーション臨床研究WGの河野先生にはデータの精度など、田中先生には矯正ヘルメット治療の実際についてお話しいただき、乳児の位置的斜頭の予防と股関節脱臼との関連について朝貝がお話しさせていただきます。

小児整形外科領域の先天性筋性斜頚でも、胸鎖乳突筋腫瘤の多くは自然に消失しますが、治癒せずに予防対応が不十分だと頭蓋変形だけでなく、顔面非対称(顔面側弯)や脊柱側弯、肩こりなどの症状が出現し、成人期の手術的斜頸矯正により平衡機能にも障害が生じることが知られています。

また、先天性股関節脱臼は、先天性に脱臼している例は少なく、多くは後天的な要因で臼蓋形成不全から亜脱臼、脱臼へと連続的に増悪します。向き癖は右側が多く、脱臼は左側に多いことや、冬生まれに脱臼が多く、寒い時期に衣服でくるんでM字型開脚での下肢の自由な動きを妨げると脱臼になりやすいことも知られています。
そのため生まれてすぐからの非対称性緊張性頚反射による非対称姿勢(体幹が向き癖側に捻じれ、反対側下肢が立て膝になる)と位置的斜頭を予防することが重要となります。
向き癖の改善により、臼蓋形成不全の改善や臼蓋形成不全から亜脱臼への増悪を防ぐことが期待できます。

私自身この研究会に参加する前はヘルメット療法に関する知識は乏しく、頭蓋変形の美容的な治療法と考えていました。
従来、頭蓋顔面変形によりどのような障害が生じるかに関して医療関係者の着目度は低い状況でしたが、当事者個人は様々な悩みを抱えていることも多くみられます。
頭蓋顔面変形に対する予防指導やヘルメット療法の適応を確立し、病的意義や二次障害の状況を明らかにしていく必要があり、意見交換の機会となれば幸いです。
多くの皆様の参加をお待ちしております。

第7回日本頭蓋健診治療研究会学術集会

「頭蓋顔面変形の病的意義と早期予防」

14:30-17:00

学術集会

演者と演題

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朝貝 芳美 先生

信濃医療福祉センター 理事長・名誉所長

「先天性股関節脱臼の早期予防と頭蓋変形」

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藍原 康雄 先生

東京女子医科大学 脳神経外科 准教授

「頭蓋変形外来における実践的診察法」

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河野 惇子 先生

自治医科大学附属さいたま医療センター 周産期科 新生児部門 助教

「頭のかたち測定アプリケーションの精度検定」

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田中 一郎 先生

0歳からの頭のかたちクリニック 院長
東京歯科大学市川総合病院 形成外科 客員教授

「乳児頭位性頭蓋変形の専門クリニックにおける頭蓋形状矯正ヘルメット治療」

過去に開催された学術集会

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第6回日本頭蓋健診治療研究会学術集会

2022年7月3日 10:30-13:00


「頭蓋の観察と変形の発見~出生後のきめ細やかなフォローアップ」


大会長 江藤 宏美 先生

長崎大学生命医科学域リプロダクティブヘルス分野教授

新型コロナウイルス感染から2度目の春~夏を迎えようとしています。コロナウィルスとの共生を図りつつ、前に進んでいる日々を送られていることと存じます。

今回のテーマは、頭蓋の変形の発見から治療、その後のフォローアップについてどのように対応していくかを知る機会になればと思っています。助産師教育について、2022年から指定規則の改正に伴って地域における子育て世代の包括的な支援が加味されます。具体的には、産後4か月頃までの母子のアセスメントや支援が強化されるようになります。まさに、子どもの頭蓋の観察を行い、変形の発見やフォローアップに重要な時期だと考えています。
「頭の変形は、いつ頃から起こるのか?」「自然治癒とそうでない場合の基準は何か?」「予防はどんなことか?」「治療はどんなものがあるのか?」「変形によって、どんなデメリットをもたらすか?」など、これまでの知識をアップデートしていただければと思います。
このほど【小児の頭蓋健診・治療ハンドブック: 赤ちゃんの頭のかたちの診かた(メディカ出版)】が上梓されます。子どもの成長・発達に関連する頭の形に注視し、子育て中の母親や家族の気持ちに寄り添いながら、丁寧な関わりについて、あらためて考える機会になればと思っています。
コロナにより、オンラインという新たにつながるツールが活用できるようになりました。多くのみなさまの参加を心よりお待ちしております。

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